【2025年6月19日 10:13 AM更新】
院内トラブルを防ぐ!スタッフ間の「言い方」マナー
歯科医院での円滑なチームワークは、患者さんへの質の高い医療提供に直結します。しかし、多忙な業務の中で、スタッフ間のちょっとした「言い方」がトラブルの火種になることも少なくありません。ここでは、院内トラブルを防ぎ、良好な人間関係を築くための「言い方」マナーについてご紹介します。
1. 伝え方の基本は「I(アイ)メッセージ」で
相手を非難するような「You(ユー)メッセージ」ではなく、自分の気持ちを主語にした**「I(アイ)メッセージ」**で伝えましょう。
- Youメッセージの例: 「あなたがちゃんとやってくれないから、いつも私が残業になるんだよ!」
- Iメッセージの例: 「〇〇さんが担当している業務で、私がフォローすることが増えると、正直、自分の業務に支障が出てしまって困っているんだ」
このように伝えることで、相手は責められていると感じにくくなり、耳を傾けてもらいやすくなります。
2. 指示や依頼は「明確」かつ「具体的に」
曖昧な指示や依頼は、誤解や手戻りの原因になります。特に忙しい時は、**5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)**を意識して具体的に伝えましょう。
- 曖昧な例: 「あれ、お願いね」
- 具体的な例: 「〇〇さん、今日の午後3時までに、受付のパソコンに入っている先週の患者データ、集計して担当の先生に渡しておいてもらえるかな?」
また、「~してください」という命令形ではなく、「~していただけますか?」「~してもらえると助かります」といった依頼形で伝えると、相手に与える印象が柔らかくなります。
3. 感謝と労いの言葉を惜しまない
日頃から「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の言葉や、「お疲れ様」「いつも頑張ってるね」といった労いの言葉を伝えましょう。些細なことでも言葉にすることで、お互いの存在を認め合い、職場の雰囲気が格段に良くなります。
- 例えば、忙しい時に手伝ってもらったら「〇〇さん、手伝ってくれてありがとう!すごく助かったよ」と具体的に感謝を伝えましょう。
4. 意見の食い違いは「落ち着いて」「建設的に」
意見が食い違うことは誰にでもあります。感情的にならず、事実に基づいて落ち着いて話し合うことが重要です。相手の意見を頭ごなしに否定せず、まずは一度受け止める姿勢を見せましょう。
- 「それは違う!」と否定するのではなく、「〇〇さんの意見もわかるんですが、私は~と考えます。その理由としては…」と、自分の意見とその根拠を丁寧に説明しましょう。
- 「〇〇さんはどう思いますか?」と、相手の意見を促すことも大切です。
5. 個人攻撃ではなく「行動」に焦点を当てる
改善を促したいことがある場合、人格や性格を否定するような**個人攻撃は絶対に避けましょう。**あくまで「行動」や「業務」に焦点を当てて伝えるようにします。
- 悪い例: 「〇〇さんは本当に気が利かないね」
- 良い例: 「患者さんの〇〇の件で、~という行動をしてもらえると、もっとスムーズに連携できると思うんだけど、どうかな?」
改善してほしい行動を具体的に伝え、その行動がなぜ問題なのか、どうすれば良くなるのかを一緒に考える姿勢が大切です。
これらの「言い方」マナーを意識するだけで、院内のコミュニケーションは驚くほど改善されます。お互いを尊重し、気持ちの良い言葉遣いを心がけることで、スタッフ間の信頼関係が深まり、結果として患者さんにもより良い医療を提供できる歯科医院になるでしょう。
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