【2021年7月17日 8:00 PM更新】
咬合印象法の特徴
3in1トレーと呼ばれる特殊なトレーとシリコン印象材を使用する。
上下顎を同時に採得できるので印象材の練和〜トレーの撤去まで5分程度で終了できる。
石膏の注入をラボに依頼できるので診療室の省力化につながる。
咬合印象法のメリット
・印象に関わる業務のすべてが5分以内に完了する
・予防業務以外の作業の省力化
・調整時間も短くなり、技工所の技術を正確に評価できる
・石膏注入に関わるエラーから開放される
・熟練したスタッフが不要:練和が容易、石膏注入不要
・技工所に外注する際、石膏の硬化を待つ必要がない
・印象材硬化を待つ時間は最短で3分
・スタッフが技工室から出てくるのを待つストレスから解放される
・硬化した印象材の消毒が容易
・セットが終わったらトレーを廃棄して終わり(印象材の撤去・洗浄も不要)
・患者さんが楽:上下一回で採れる、閉口状態、起こしておけるので「もう、終わったのですか?」と喜ばれる
咬合印象法の準備
□患者さんのレントゲンを出す
□使用するシリコン印象材のカートリッジの中身、残量を確認する
□ライトボディのカートリッジをディスペンサーにつけた状態でワゴン上へ
□3in1トレーの選択
片顎(臼歯部用)、前歯部用どちらを使うか確認
□自動練和機を使う場合、練和機とチップを出す
使わない場合手用ディスペンサーチップ用意
トレー用の印象材は自動練和機を使うか手用のディスペンサーを使うか確認
咬合印象法の手順
1.ウォッシュタイプの印象材で支台歯の周囲をマージン部まで覆う
2.両面に印象材を盛り付けた3in1トレーを噛んでもらう
3.硬化を待つ間に唾液が溜まるので、水平位ではなく座位にする
4.硬化したら、患者さんに開口してもらえばトレーは簡単に外れる
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