「仕事の意義 ~歯が作る全身の健康~」セミナーを受講しました


【2020年6月1日 12:00 PM更新】


新人歯科衛生士のN美です。

先日、院内で「仕事の意義 ~歯が作る全身の健康~」というセミナーを受講しました。

 

講師は和田精密歯研(株)の岩本さんです。

岩本さんはわたしと同年代ですが、すでに歯科技工所の営業を3,4年経験されています。

(歯科技工士の免許も持っていらっしゃるそうです)

 

専門の知識と経験に基づいたお話だったので、参考になる点がたくさんありました。

 

Smart Life Project

・厚生労働省が中心となって、平均寿命と健康寿命の差を縮めようとする活動。

・現在日本では、男性の平均寿命79.6歳、健康寿命70.4歳(差:9.2歳)
・女性の平均寿命86.4歳、73.6歳(差:12.8歳)
・平均寿命が延びているのに対して、健康寿命は延びていない

8020運動達成者割合 日本50.2%(2016年) スウェーデン80%

 

口腔ケアをしていないとどうなるのか

・転倒リスクが高くなる。咬合がしっかりしていない人は転びやすい。
・誤嚥のリスクが高くなる。
・認知症、アルツハイマーの発症割合が高くなる。

 発症割合は、20歯以上の人で2.9%、残存歯が少ないが義歯を使用している人で7.3%、残存歯が少なく義歯も使用していない人で11.5%。
・80歳で歯が20本ないと、ある人に比べて、様々なリスクが高くなる。

 転倒:3倍、肺炎:4~10倍、認知症・アルツハイマー発症:2倍、要介護:2.3倍、死亡:2倍
 ⇒より多くの歯を残し、咬合をつくることが、全身の健康につながる。

 

歯が抜けたまま放置しておくと
歯が抜ける→周囲の歯が動く→咬合が悪くなる→う蝕・歯周病・摩耗→歯が抜けるという悪循環

 

自費と保険

・補綴物の平均的な寿命が自費は保険の約2倍。
・自費で高いお金を払った分、大切にしようとする人が多い。

 

※外来患者の満足度に関わる要因
1位:診察待ち時間 2位:駐車場 3位:会計待ち時間
待ち時間が患者の満足度に大きく関わっている

 

※満足度アップと今後の時代に向けて
・技工士数は年々減少している。
・口腔内スキャナー(IOS)のメリット→①待ち時間の短縮 ②納期短縮 ③技工物の精度向上
・口腔内スキャナー(IOS)は従来のシリコン印象と比べて一致度が3倍以上高く、技工物の精度が高い。
・現状、口腔内スキャナー(IOS)は自費のみだが、近い将来保険でも適応になる見込み。

 

口腔内スキャナー(IOS)の操作方法

 

【感想】

今回のセミナーを受けて、今後、患者さんのメインテナンスを行う際、口腔の健康だけでなく、全身の健康のためにもなっているのだという意識を持ちたいと思いました。

また、来院した患者さんに対して、口腔ケアをすることが全身の健康にもつながるということを伝えることで、患者さん自身のメインテナンスへのモチベーションをより上げることができれば良いと思いました。





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