【2026年8月2日 2:47 PM更新】

〜「悪くなってから処置する」のではなく、
「悪くなる前に守る」歯科医療へ〜
はじめに — この講座を開く理由
新潟市西区で松田歯科医院を開業したのが1997年。 まもなく30年になります。
たくさんの若手ドクターと出会い、 たくさんの医院を見てきました。
そのなかで、はっきりと見えてきたことがあります。
若いうちに「継続通院」の考え方を持てた先生と、
そうでなかった先生では、 10年後の成長曲線がまったく違う。
臨床技術は、努力すれば必ず上達します。
でも、「患者さんが通い続けてくれる医院をつくる力」は、
技術とは別の、仕組みとしての学び が必要です。
そしてその学びは、 開業してからでは遅すぎる。
勤務医のうちに、身につけておくべきもの です。
この全3回の講座では、
リコール率(定期健診・メンテナンスの継続率)をテーマに、
「数字の測り方」から「患者さんへの伝え方」、 そして「仕組みでの定着」まで、
順を追って、腰を据えて学んでいけるように作成しました。

この講座の3つの約束
① 1回あたり約10分。全3回で完結します
長い読み物ではありません。集中して通読できる長さに設計しています。
② 毎回、「宿題アクション」がついています
読むだけで終わらせません。
読み終えた瞬間から、勤務先の診療で試せる一歩を提示します。
③ 3回読み終えたとき、あなたはこうなっています
- リコール率を正しく計算し、説明できる
- 患者さんに「3ヶ月後に来る理由」を伝えられる
- 新患を集める前に「定着の仕組み」があると語れる
こんな先生に読んでほしい
- 勤務医として経験を積み、将来の開業・継承を考えている先生
- 「治療は終わったのに、患者さんが戻ってこない」という経験がある先生
- 経営の勉強はしたいが、何から始めればいいかわからない先生
- 「予防歯科が大事」という言葉に、どこか漠然としたモヤモヤを感じている先生
逆に言えば、 この講座は「集客の裏技」や
「売上アップの即効薬」を求める先生には向きません。
地味で、泥臭く、でも確実に効く話をお伝えします。
学習マップ — 全3回の全体像
第1回 【考え方】
なぜ、測ることから始めるのか
↓
マインド:リコール率は「信頼関係を映す指標」
第2回 【技術】
通い続ける仕組みは、説明でつくる
↓
スキル:3ヶ月間隔の意味と「患者さんに届く伝え方」
第3回 【仕組み】
リコール率を90%以上に改善
↓
戦略:バケツの穴を塞ぎ、定着を組織の力に
考え方 → 技術 → 仕組み。
この順番には意味があります。
考え方なしに技術を学べば、形だけの説明になる。
技術なしに仕組みを導入すれば、現場に根づかない。
だから、第1回から順番に お読みください。
各回の内容
第1回 「なぜ、測ることから始めるのか」
📖 記事を読む
リコール率は、経営論の数字ではありません。
「先生を信頼して、また来ようと思ってくれた人の数」を映す鏡 です。
- 「なんとなくの把握」では、なぜ実態が見えないのか
- 正しい計算式:分母は「メンテナンスが必要と診断した全員」
- 若い勤務医ほど、この指標を意識すべき理由
📝 宿題アクション: 勤務先で「リコール率の分母は何か」を院長・先輩に聞いてみる
第2回 「通い続ける仕組みは、説明でつくる」
📖 記事を読む
患者さんが通い続けない本当の理由は、
技術が足りないからではなく、「説明が伝わっていない」から です。
- なぜメンテナンス間隔は「3ヶ月以内」なのか(医学的根拠)
- 「説明したつもり」と「伝わった」の違い
- 患者さんの行動を変える、伝え方の設計
📝 宿題アクション: 明日の診療で、1人の患者さんに「3ヶ月の理由」を説明してみる
第3回 「80%から90%へ。転換点は『その場の予約』」
📖 記事を読む
新患を集める前にやるべきことがあります。
まず”穴の空いたバケツ”を塞ぐこと。
- なぜ既存患者の継続率が、集患より優先なのか
- リコール率80%→90%の分かれ目は「診療後、その場で次回予約」
- 通い続けていただける医院は、毎日の小さな積み重ねでできる
📝 宿題アクション: 担当患者で「その場で次回予約」を1週間試してみる
修了チェックリスト
全3回を読み終えたら、この3つにチェックを入れてみてください。
□ リコール率の正しい計算式を、人に説明できる
□ メンテナンス間隔3ヶ月の理由を、患者さんの言葉で話せる
□ 「その場で次回予約」を、実際の診療で試したことがある
3つともチェックできたら、この講座のゴールです。
あとは、日々の診療で育てていくだけ。
難しいことは何もありません。
今日の診療から、ひとつずつ。
最後に
患者さんが、 「また痛くなったら来ます」と言うのか。
「先生に言われた通り、ちゃんと通っています」と言うのか。
その分かれ目をつくるのは、 特別な才能ではありません。
先生の、日々の診療です。
悪くなってから処置するのは、手遅れですよね。
本当に価値があるのは、悪くなる前に守ること。
その医療を実現できる歯科医師になってほしいのです。
30年先の地域医療のために、 そして、先生自身の将来のために。
それでは、第1回から始めましょう。
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