口腔内写真(12枚法)の撮影方法


【2020年5月1日 10:38 AM更新】


新人歯科衛生士のN美です。

 

今回は口腔内規格写真の12枚法についてまとめてみました。

 

●口腔内写真撮影を行う目的・意義

・患者さんに口腔内の状態を客観的に見てもらうこと。

 12枚法では特に、普段患者さん自身では確認しにくい口蓋側や舌側の状態も見てもらうことができる。
・写真を見せながら説明することで、患者さんに説明の内容を理解してもらいやすい。
・患者さんと一緒に写真を見ながら話を聞くことで、自分自身が患者さんの訴えを汲み取りやすい。
・過去の写真と比較することで、状態の変化を観察できる。

 

●上記の目的を果たすためには、どのような写真が必要?

・情報が読み取れるよう、必要な歯列・歯肉の状態が収められている。
・比較しやすいよう、規格性が高いこと。
・口蓋側面および舌側面では、歯列が水平で、できる限り遠心の情報も読み取れる写真であること。

 

●練習当初、難しかったこと

【口蓋・舌側面】
①4~7(4~8)までをミラーにおさめること。
②歯列が水平になるように撮影すること。
③遠心がよく観察できる写真を撮影すること。

 

●どのように改善したら、できるようになりましたか

【口蓋・舌側面】
①患者さんには口を大きくあけてもらい、最後臼歯までおさまるよう、患者さんが苦しくない程度にミラーを奥まで挿入するようにした。

ミラーと歯列を離すよう心がけた。

②ミラーに写る歯列が水平になっているか確認してからレンズを覗くようにした。

左側の撮影時には患者さんに少し右を向いてもらうことで撮影しやすくなった。

③最後臼歯がおさまる位置までミラーを挿入した後、撮影する側と反対方向にミラーの上端を倒すようにした。(左側撮影時はミラー上端を右側方向に倒す。)

撮影するとき、ミラーに対してカメラのレンズが平行になっている状態で撮影すれば、そのときミラーに写っているままの写真が撮影できる。

ミラーの上端を倒すと、遠心まで写った状態のミラーに対して、カメラのレンズが平行になるように構えることができる。

 

参考書籍:だれでもバッチリ撮れる!口腔内写真撮影(クインテッセンス出版)

 

 

 

左上口蓋側 悪い例

 

 

左上口蓋側 良い例

左下舌側 悪い例

左下舌側 良い例

右上口蓋側 悪い例

右上口蓋側 良い例

右下舌側 悪い例

右下舌側 良い例

●撮影順序

正面→正面拡大(3-3)→左上口蓋側面(4-7)→左下舌側面(4-7)→右上口蓋側面(4-7)→右下舌側面(4-7)→左側頬側面→右側頬側面→上顎前歯部口蓋側面(3-3)→上顎咬合面→下顎咬合面→下顎前歯部舌側面(3-3)

※ピントの変更や、口角鉤・ミラーの入れ替えを最小限におさえ、スピーディに撮影できるよう、このような順序で撮影しています。

 

口腔内写真(5枚法)の撮影~説明方法

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新潟市西区の歯医者、歯科医|松田歯科医院の常勤歯科衛生士





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