【2026年9月6日 2:52 PM更新】

〜勤務医のうちに知っておきたい、予約と信頼のマネジメント〜
はじめに — この講座を開く理由
新潟市西区で松田歯科医院を開業したのが1997年。
まもなく30年になります。
この仕事を続けてきて、
若手の先生方から最も多く受ける相談のひとつが、
実は「キャンセル」の話です。
「予約が埋まっているのに、当日ポッカリ空く」
「治療の途中で、患者さんが来なくなってしまう」
「注意したいけど、応召義務があるから何も言えない」
技術の相談ではなく、経営の相談でもなく。
“予約と信頼”のあいだで揺れる、日々の悩み でした。
そしてこの悩みは、
開業してから抱えるものだ
と思われがちです。
しかし、キャンセルへの対処の仕方は、
勤務医のうちに学んでおくべきでしょう。
なぜなら、 キャンセルへの向き合い方は、
単なる予約テクニックではなく、
「先生がどんな医院をつくりたいか」
という経営哲学そのもの だからです。
この全3回の講座では、
キャンセルの影響を数字で確認して、
応召義務という”法的な迷い”を整理します。
さらに「3年後も通ってもらえる
歯科医院のルールづくり」まで、
順番に学んでいけるのです。

この講座の3つの約束
① 1回あたり約10分。全3回で完結します
長い読み物ではありません。
忙しい先生がストレスなく読める
長さに設計しています。
② 毎回、「宿題アクション」がついています
「読んで終わり」を防ぐために
読み終えた瞬間から、
勤務先で試せる一歩を提示します。
③ 3回読み終えたとき、あなたはこうなっています
- キャンセルの実害を数字で語れる
- 「診療拒否」と「予約運用の工夫」の違いを説明できる
- 「予約を守ってくれる患者さんを大切にする」院内ルールを設計できる
こんな先生に読んでほしい
- 予約の空きを「仕方ないもの」として受け入れてしまっている先生
- キャンセル常連の患者さんへの対応に、モヤモヤを抱えている先生
- 「応召義務があるから、予約運用は変えられない」と思い込んでいる先生
- 将来の開業・継承に向けて、経営の土台を今のうちに固めたい先生
逆に言えば、 この講座は「キャンセル料で儲ける方法」や
「面倒な患者を切るテクニック」を求める先生には向きません。
患者さんとの信頼を守りながら、医院も守る。
その両立のしかたを、誠実にお話しします。

学習マップ — 3回の全体像
第1回 【現実】 新患が増えても医院が楽にならない理由 ↓ 問題認識:数字で見るキャンセルの実害 第2回 【判断】 応召義務と「予約を断つ」の境界線 ↓ 価値観整理:法的・倫理的な迷いを晴らす 第3回 【仕組み】 3年後も通ってくれる医院のルールづくり ↓ 実践:院内規程と「守ってくれる人を大切にする」運用
現実 → 判断 → 仕組み。
この順番には意味があります。
実害を知らずに対策を語っても、
どこか他人事にしかなりません。
先生ご自身が迷いを感じたまま、
院内に仕組みを導入しても
定着させるのは難しいでしょう。
なので、確実に成果を上げていただくために
第1回から順番に お読みください。
各回の内容
第1回 「新患が増えても医院が楽にならない理由」
📖 記事を読む
開業1年未満、月間新患50名超、レセプト400枚超。
数字だけ見れば”勝ち組”の院長先生が、
なぜ疲弊していったのか。
- 治療中断率80%・メンテナンス移行50%未満
- キャンセル率10% = 一ヶ月で2日分の空白
- キャンセルが奪うのは「時間」だけではない?
📝 宿題アクション: 勤務先の直近1ヶ月のキャンセル数を数えて、「月の診療日」に換算してみる

第2回 「応召義務と”予約管理”の境界線」
📖 記事を読む
「キャンセル常連の患者さんであっても
予約を取らないのは、応召義務違反では?」
真面目な先生ほど心配される疑問に正面から答えます。
- 歯科医師法第19条が制限しているのは?
- 他業種のキャンセル料設計から考える
- 一人一人の患者さんに応じた院内ルールの運用法
📝 宿題アクション: 「応召義務」について自分の言葉で説明できるか試してみる

第3回 「3年後も通ってもらえる歯科医院の作り方」
📖 記事を読む
予約を守ってメンテナンスを継続していただける
患者さんを集めるための実践的な方法をご紹介します。
- 患者さんの忍耐の限界とは?
- 歯科医院側がまず守るべき重要ポイント
- 予約を守れない方への現実的な対応策
📝 宿題アクション: 現状の「キャンセル対応ルール」を3行で書き出してみる
修了チェックリスト
全3回を読み終えたら、下の3項目をチェックしましょう。
□ キャンセル率10%がもたらす損失を説明できる
□ 「診療拒否」と「予約運用の工夫」の違いを人に話せる
□ 予約を守ってくれる患者さんに選ばれる医院とは?
3つともチェックできたら、この三部作のゴールです。
あとは、日々の診療で実践するだけなので
難しいことは何もありません。
1項目ずつマスターしましょう。
姉妹講座のご案内
この講座には、もうひとつの姉妹シリーズがあります。
📚 勤務医のうちに身につけたい リコール率改善講座【全3回】
- 第1回 なぜ、測ることから始めるのか
- 第2回 通い続ける仕組みは、説明でつくる
- 第3回 80%から90%へ。転換点は『その場の予約』
2つの講座の関係は、こうです。
| 講座 | テーマ | 役割 |
|---|---|---|
| キャンセル対策三部作 | 空いた枠をなくす | 守り — 既存の枠の稼働率を上げる |
| リコール率改善講座 | 埋まる枠を増やす | 攻め — 継続来院で枠を埋めていく |
最後に
キャンセル対策というと、
「厳しいルールをつくる話」のように
感じられるかもしれません。
でも、この講座でお伝えしたい本質は、逆です。
予約を守ってくださる患者さんが喜んで通う歯科医院。
そんな歯科医院を増やすための
ガイドとして公開しました。
厳しさだけではなく、誠実さへの感謝 が、
先生の歯科医院でも
キャンセル率を改善してくれるはずです。
それでは、第1回から始めましょう。
関連シリーズ
前へ:予防歯科に協力しないスタッフへの対処方法
次へ:キャンセルに振り回されない歯科医院の予約管理【第1回】
【予防歯科の運営】の関連記事
2026年11月1日
歯科医院が成長するシンプルな3つのステップ(3)2026年10月25日
歯科医院が成長するシンプルな3つのステップ(2)2026年10月18日
歯科医院が成長するシンプルな3つのステップ(1)2026年10月11日
「歯科医院が成長するシンプルな3つのステップ」受講ガイド2026年10月4日
患者さんが歯科医院に通わなくなる理由は?


